Dangerous Mind

Dangerous Mind

2020.1/16〜1/31

1/16 Thu
夕方、散歩する。造りかけみたいな黒い家の、造りかけの軒先でチェロを練習している中年男がいる。その後「宗教音楽研究所」という広大な敷地の前を通りかかる。面白そうな施設が点在してるんだよな、この町。駅前にはスタジオとギターリペアのショップがあり、楽器を持った人間にも良くすれ違う。

1/17 Fri
円盤でソロライブ。イベント全体での客が2人。月曜は5人だった。合わせて7人。全員の顔を思い出す事ができる。どうもありがとう。

1/18 Sat
41歳になった。41は身に迫ってくるリアルさのある数字じゃないだろうか?素数だし。娘なんか0歳だ。彼女がハタチの時、私は61歳だ。ところで61も素数じゃないか?
41になって、ますます替えが効かない仕事、自分にしかできない仕事をやらねばと思うようになった。「仕事」と表現しているのは今、他に適当な表現が思いつかないだけで、必ずしもそれで金を稼ぐ必要もなく、とにかく自分にしか成せない表現を突き詰めて、少しずつ形にして残していく事だ。

1/19 Sun
安岡力也と一緒に高円寺で任侠修行している夢。くだらなすぎて自分でも呆れる。


1/20 Mon
41でも小学生の頃の事をいまだに夢で思い出す。記憶の底に刻まれているのだ。子供の頃が一番人を傷つけてしまった気がする。そういう事をするとこうして後々まで夢に出たりして悔い続ける事になるのだ。子供の頃は、どうせ大人になれば瑣末な事として忘れるだろう、と思い油断していたんだろう。でも、そうそう人は忘れたいようには、忘れられない。

1/21 Tue
KANYE WESTの近年のアルバムばかり聞いている。正負がないまぜとなったパワーの総数を感じる。他の音楽には無い一種の禍々しさというか、それはMAGAMAGAしさなのかもしれないが、そういうものがある。

1/22 Wed
日記をPCへ入力する作業に取り掛かった。

1/23 Thu
終電後に松屋でカレーを食べていた。向かいの飲み屋にはパトカーがランプを点灯させたまま停まっていて、ガラの悪い男女が、尋常じゃない大声で警察官と談笑していた。奥に一人でいる店員は、彼らと全く目を合わせずに、散らかった店内を片付けていた。

1/24 Fri
あるインタビューの整音作業。最近はレベルをだいたい決めたら、BGMのMono領域に声をトリガーにしてサイドチェインEQする。

1/25 Sat
図書館で借りた松本清張「ガルネアデスの船板」。戦中、戦後の学者先生たちの転向をダシにしたミステリー。戯画化して描かれているにしても、まあこういう類の事は色んな領域であったのだろう。こういう話を読むにつけ、人間一人一人が気骨を持って、いま自分自身が向き合っている小さな物事に向き合っていかないと、時流やら何やらにうまく乗ったつもりで結局飲み込まれるのだと、そういう教訓が含まれた話である。

1/26 Sun
ソロアルバムの制作に取り掛かる。アルバムというよりは、曲を一つ一つ、音源としての完成体に近づけていく作業である。

1/27 Mon
娘の高校選びを手伝っている夢。「佐世保高校」を志望していた。長崎へ行くのか?夜は早稲田Rinenでライブ。PAアイちゃんと久々の再開。ライブは楽しくできた。バンドはまた少しずつ変化しつつある。

1/28 Tue
6ヶ月検診。さそうあきらの漫画に出てきそうなオッサン先生は相変わらず良い感じだった。

1/29 Wed
「世界」の作業。この曲はライブで、いつも1曲目にやっている。コード進行もメロディも、初めて歌を作った人が作った試作品のような曲である。「中高年からの作曲教室」に提出したら、もっとコードやメロディや言葉の節回しを工夫して、また来週出してみましょうね、と言われそうな曲。仮に朴訥という表現で褒めてくれる人がいたら、申し訳ないけど、その人はわかっていない。朴訥より以前のものが、必要な曲なのだ。それを、どうアレンジに落とし込むのか。
「夢がかなった」という曲にも取り掛かる。この曲は先に 「音のエスペランサ」に提出したバージョンがあり、そちらがすでに完成型に近いのだが、歌詞を多少変えたりした。

1/30 Thu
渋谷クアトロにThe New Mastersoundsのライブを見に行く。一曲目の出だしのフィルから持って行かれる。これまでそんなに音良い印象なかった会場だけど、今回は良かったなあ。

1/31 Fri 
半ペラの紙資料で判断されるのだから、流通させる側も、その半ペラに載せられるような人材を一人でも増やせるチャンスがあれば、声をかけるわけで、そういう歪みがプロダクトの人選に関わってくると、こちらとしてはちょっと元気がなくなったりもするものだが、まあ、自分の作品ではないので、好きにやらせるのが良いと思う。