Dangerous Mind

Dangerous Mind

2020.9/1〜9/15

9/1 Tue
耕造さんが一時帰国した(後2週間の隔離も終わった)ので、サボテンレーダーのリハーサル。リハーサルといっても、本番が控えているわけでもないのだが・・。サブテラニアンズに行き、久々にちゃんとした生ビールを飲む。最近人に会うと色々話す事があって、話題に事欠かないのは、感染症が流行って唯一良かった点かもしれない。

9/2 Wed 
スパイク・リーの「ダ・ファイブ・ブラッズ」を見る。帰還兵5人のキャラクターはやや描き込みが足りない感じというか、立体感に欠けるように自分には感じたが、映画全体としては面白かった。ベトナムという小国は、中国、フランス、アメリカの侵略に屈せず、社会主義体制を現在も貫き、ついでに新型コロナの抑え込みにまで成功しているが、ベトナムが拠って立つ精神性、ベトナム魂みたいなものがもしあるとしたら、それは何なのか、学んでみたいと思った。
ソロアルバムの詩の朗読バージョンに着手する。全曲、詩の朗読が歌の代わりにオケに乗っているもの。
娘は近頃、だいぶ安定して歩けるようになってきた。

9/3 Thu
昼、サボテンレーダーのライブ映像撮影をサブテラニアンズで行う。公開が楽しみだ。
渡哲也が先月亡くなった。帰宅してから「東京流れ者」を見る。改めて、鈴木清順は、ダ・ヴィンチだったり、ミケランジェロだったり、ピカソだったり、そういった美の基準を刷新してきた歴史上の革新者たちと、その名を並べて語られるべき存在だと思った。美しく時空を切断する術において彼を凌駕する人物はもう出ないのではないか。

9/4 Fri 
長いランタイムに敬遠していた「ザ・アイリッシュマン」を見始める。
夜になって体調が悪化する。微熱があって咳も止まらない。まるで新型コロナのような症状・・。

9/5 Sat 
どうやらエアコンの当たりすぎで、体調が悪いようだ。熱中症なのかもしれない。試しに久々にエアコン無しで寝たらよく眠れた。空調の問題は家族間の調整が難しい。
娘の散髪をするが、先日見た「東京流れ者」の影響で渡哲也「不死鳥の哲」みたいな髪型になってしまった。ほとんど角刈りに近い。ごめん。

9/6 Sun 
エアコンをつけずに11時間寝たら体調は回復に近づいた。M家と川に行く。娘は人見知りなのでずっと緊張していた。

9/7 Mon
鼻水と涙の強烈なコンビネーションで目覚める。我が身はまた新規のウィルスの攻撃を食らっているようだ。午後から高熱が出て起き上がれず。病院に行けと言われるが、こんなに体調が悪いのに外に出るのは嫌なので、ポカリスエットをガブ飲みして寝る。
また家庭内隔離である。かつては病人というのは人に優しくされるものだったが、コロナの世の中では単なる感染源というか、保菌者疑いの身分で、まあその事に対して文句もないのだが、狭い部屋に一日中こもっていると、気が滅入って治るものも治らなくなる。と、同じような事を先月も書いたな。

9/8 Tue
一晩中悪夢にうなされ続けるが、熱は午後に下がった。自然は病人に対しても扱いがフラットだと思うので、一人で森に行った。体調が悪すぎて、この二週間ほとんど何もできる気がしない。

9/9 Wed
体調悪化で手がつけられなかった友人のバンドのミックスをやる。一度仕切り直し、という感じで。ようやく体調が戻ってきた感がある。二週間ぶりに。

9/10 Thu
今度は娘が入れ替わりに体調不良で38.5度の熱。保育園は休ませて、午前・午後の夫婦二交代制で面倒を見る。幸い午後には熱が下がる。

9/11 Fri 
アイリッシュマン」は鈍い響きで自分の心に残った。

9/12 Sat
「まさかり担いで~」と何となく歌いだしてしまった歌詞のその先をどう続けていけばいいのか、とても苦労している。出だしからまさかりを担いでしまっているが、これで金太郎じゃなければ、一体どの時代のどんな奴の曲なのか。でも金太郎の歌など全然歌いたくない。しかし、そのメロディには「まさかり担いで~」がぴったりな、農機具を肩に担いで空を仰ぎ見ている時に漂うような哀愁が、確かに宿っているように思える。
どうもまだ体調が本調子ではない。
アイリッシュマン」を見終えたこの勢いで、マーティン・スコセッシの映画をまとめて何本か見たい。

9/13 Sun 
また体調が悪い。今度は奥歯と、顔の左半分が痛くて、体の節々も痛む。オズの魔法使いのブリキの人形みたいに全身ガタついている。「グッド・フェローズ」は衝撃的に恐ろしい映画だった。この体調のままスコセッシの映画を見続けると心が持たない気がするので、もうスコセッシを見るのはやめる。主人公の体調の悪さに今、深く共感できるので、ポール・オースターの「オラクル・ナイト」を再読している。

9/14 Mon
体が痛い。マイケル・ジャクソンのスムーズで力強く、一瞬一瞬が発明のようなムーヴを見て涙してしまう。彼はキリストの再来のような存在だったのだろう。ところでスガが次期総理になるらしい。

9/15 Tue 
顔が相変わらず半分痛い。ネットで調べた感じ、副鼻腔炎という症状にあたるようだ。
引き続き、身の回りのアーティストの音源をいくつかマスタリングしている。