Dangerous Mind

Dangerous Mind

2020.3/1〜3/15

3/1 Sun
「星座」のオケに徐々に目鼻がつき、まとめ上げる方向が定まってきた。PC内で毎日粘土のように曲をこねくり回し、それを色んな角度から観察して可能性を発見する作業なのだという事がわかった。


3/2 Mon
ShaperBox2というプラグインはオーディオのボリューム、フィルター、パン、ディストーション、ピッチへ周期的なオートメーションを施せる便利な品だ。

3/3 Tue
「星座」がまとまってきた。

3/4 Wed
引き続き「星座」の作業。コーラスを多用する。自分の中ではちょっとオペラ的な要素もある。自分は全くもって歌手の声ではないが、そういう声が持つ可能性もある。所謂J-pop(特にビーイング系以降)の多数で聴けるボイトレ的歌唱に昔から興味が無い。ボイス・トレーニング自体は、もちろん歌が存在する文化圏にはどこにでもあるだろうが、日本、というかJ的な歌唱におけるボイトレ的発声は均一性を目指す感じがするので嫌である。原由子荒井由美みたいな、地声を生かした、個性的というよりは個人的な歌唱法が隆盛してほしい。スーパーやらコンビニやらで聴きたくもない均一的歌唱をこれだけ長い間聞かされ続けると、もういっそ好きになった方が楽なのだが、そういう適応の仕方は自分の人生では採用しない。

3/5 Thu
コロナウィルスの影響で確定申告の期日が一ヶ月伸びた。
「花のかんむり」に着手。1年位前にもやろうとして、ちゃんとした形にならなかった。簡単にできそうな曲だから手を付けたのだけど、やってみると難しかった。
娘はチラシをビリビリ破って遊ぶ。今のところ、買ってきたオモチャよりも、こういったゴミみたいな物の方を気に入る。

3/6 Fri
両親について夢の中で考えていて、起きたら鼻血が出ていた。「花のかんむり」の作業。母娘が買い物に行った隙に良い歌が録れた。

3/7 Sat
「マリッジストーリー」を一気見する。ラストの靴紐のシーンで自然に涙が出た。現代仕様にアップデートされたクレイマークレイマーという評をどこかで見た。スイスから来日する予定だったNoSquareのツアーがコロナウィルスの影響でキャンセルになった。3/17に2マンライブ予定だったが、どうしよう、と。10日後である。

3/8 Sun
アメリカの影」は何度見ても苦い。
4月にワンマンライブがあるので、二ヶ月連続ワンマンもキツく、3/17は特別仕様のイベント「鑑み」を行うことにする。非常事態の際に良く登場する「鑑みる」という言葉へのトリビュートライブである。その次は「諸般」に対するトリビュートを予定している。

3/9 Mon
ショートフィルムのMA。ノイズを完全に取り去る事は難しいので、逆にアンビエンスを乗せる事で目立たなくさせようとするのだが、もちろんアンビエンスが目立ってもダメなので、気づかないくらい、そして無くなった瞬間に気づくくらいの音量でうっすらホワイトノイズの類を混ぜていく。真っ白いキャンパスをうっすら、パッと見、わからない程度にグレーにする作業。なかなか正解が見えづらい作業でもある。それとは別に、ノイズ除去前の素のトラックを、除去後のトラックにうっすら混ぜる、という手法もあって、実際そちらの方が効果的だったりする。

3/10 Tue
「花のかんむり」にコーラスを追加。まだ混沌としていて方向性が見えづらい。「もしかして」にも着手する。株が暴落している。目出度いことに、少ないながらの私の含み益も全くの0となった。

3/11 Wed
「もしかして」のオケの作業。ドラムの各パーツ、スネアやキックの一発一発が、映画や小説における新たな登場人物のような存在感で楽曲のタイムラインに現れてほしい。一つのヴァースに1発、くらいの出現頻度で、パターンというほどパターン化されてないが、それでいて何かしらのパターンを想起させるものである。

3/12 Thu
「鑑み」の準備。人の出入りをチャートにして、それに基づいて進行する事にする。正直どんな感じになるのかわからない。世の中の混乱に足並み揃えて混乱していくつもりだ。

3/13 Fri
全世界的に株が大暴落中。五輪も延期という話がある。陳腐な表現で恐縮だが、この東京2020は呪われた貧乏くじだ。競技場にしてもロゴにしても一度決定した後に揉め事が起きて二転三転し、招致過程へ幾つもの汚職や金銭的疑惑が報じられ、疫病の全世界的な流行が開催にトドメを刺そうとしている。
午前中、近所の川べりに娘と散歩に行くと、肌寒い中、水遊びを始めている集団がいる。

3/14 Sat
知性のモデルを時代に合わせてアップデートする必要がある。まず自分は、インターネットやスマートフォンに対して、もっとポジティブなイメージを持つべきなんだと思う。

3/15 Sun
明後日、人が来てくれるかは不明だが、悩むのは時間の無駄なので、悩まない。「花のかんむり」の作業が少しだけ前に進む。また近所の川べりに行くと、昭島から自転車で、今年に入ってこの場所にもう25回来ているという、おじさんに出会った。