Dangerous Mind

Dangerous Mind

ここ数年ないくらい煮詰まった。もう、うどんすらもロクに茹でられないほどに。うどんを結わえているヒモをとるのを忘れて鍋に投入し、そして気づいてからもあたふたどうしても五分くらいとれなくて(火がとにかく苦手だ)、うどんはモチになった。俺は自転車に乗った。超高速で走る自転車を一週間前に手に入れたのだ。登戸へ向かう。目的は未来美術専門学校。一郎が始めた青空学級で初回のゲスト講師はよっちゃんだ。自分たちの手で自分たちの学級を始めるなんて、何て素敵なことなんだろう。
しかし、案の定道を間違え、気づいたら府中市にいた。初めて入る市だ。登戸がどの方角にあるのか、もはや見当すらつかない。道路は割合空いている。小雨が降っているのもこの季節にはありがたい。そのまま20号線に入りUターン、単なるサイクリングだった事にして帰宅する。家でパエリア食って、ケニアで汗を流す宮本亜門の姿をウルルン滞在記で確認したら、何かがほぐれてやる気が出てきた。そしたら変なビッグバンドみたいな曲ができた。
深夜に腹が減って家の裏のセブンイレブンに行くと、60才過ぎくらいのおじいさんがバイトで働いていて、この人はもう入店して三ヶ月くらいになるはずなのにいまだに「研修中」と書かれたデカイ名札を付け(させられ)て、商品を並べていると、かなり高い確率でおむすびころりんみたいに物が落下していくのだ。おじいさん頑張れ、と思う。いずれ多くの人があなたの跡を継ぐ。

玄関先に控えて出番を待つ