Dangerous Mind

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バイト。昼食トライアングルの一角を成していたカツ丼屋は先日とうとう潰れ、そしてもう一角のカレー屋も近日中に店じまいする事がわかり、一年中「忘年会は焼肉で」という紙が玄関に貼ってある焼肉屋も最近、昼弁当の販売を止めたっぽいので、もうバイトの昼休みに行く店は吉野屋しかないのだが、そこもメニューが変わってカレー丼がなくなってしまったのだった。焼肉丼420円食う。まあまあうまい。
恵比須リキッドルームブランドン・ロスのコスチューム・バンドと菊池成孔とペペ・トルメント・アズカラールのライヴを見に行った。ブランドン・ロスのバンドはハードなインプロ部分みたいな所でいっつもギターのエフェクターを踏んで、ガーっとソロやっちゃうのが、個人的に退屈だった。静かなパートではドラムの人が楽譜をめくる音まで聴こえてきて、きれいだと思った。メンバー4人ともルックス的に確立されていて素晴らしいのだが、何かが隠されているようで、実は何も隠されていないような部分があったりして、微妙な感じだった。
菊池成孔とペペ・トルメント・アズカラールは、ある意味先週のバッファローと大木カントクの共演ライヴを想起させるような、地獄感に満ちた音楽だった。不吉に脱構築されたムード音楽というか。メンバーがアコーディオンの人以外、全くさわやかさが無く、腐りかけの肉が一番上手いとかいうけど、実は今食っている肉は本当に腐っていて、即ち単なる毒なのではないか、と思わせるような危なさ、やっかいさがあった。それが電気を使わない楽器の編成で、表面的には上品に、演奏されているのだった。こういうのは初めてだなと思ったのと同時に、そこにこそムード音楽の本質が奏でられているのではないか、とも感じ、何か凄いな、と思い、胸ヤケし、後をひくライヴだった。