Dangerous Mind

Dangerous Mind

日比谷公園アフリカン・フェスタへ行く。メインステージでエチオピアのザ・カルチュラル・トループというグループを見る。本当に素晴らしい演奏とダンスで45分間のライヴの間、ずっと涙が止まらない。現代的でプロフェッショナルで、ある意味冷たい、人間のいない音楽。エゴや無駄がなく全てに裏があって、今出ている音よりももう一個大きな枠から形として音楽があらわれている感じ。そして、そういうものが現実に出力される時に通過せざるを得ない「人間」というフィルターの抵抗値が、とにかく低い。とても厳しくて冷たい音楽で、本当に、心の底から「これだ!」と感じ、自分にジャストで必要なものだったので、涙が出てきた。俺は人間のかたちをした神様は死んでも信じる気になれないけど、こういう無形の神的なもの、全体的で、複数の人間のあいだで共有可能なものは、確かに存在する気がする。そこには神秘ではなく、ロジックがあると思う。そしてそういう神的なものは、決して人間に迎合したりせず、ただ単に次元の違う存在として、石ころや紙くずと同じように、ただ、そこにあるだけなのだと思う。それにアクセスするには、ある意味非人間的とも言えるような厳しさが必要で、そういう厳しさをたたえた表現を見ると、とても感動してしまう。
夜。ハズレッシヴでライヴ。昼間の感動の影響でとても調子が良かったが、他のメンバーの調子はまちまちで、全体としてはそんなに良くなかったかも。バンドでやる以上、みんなが、少なくとも一つ以上の側面で合ってないと難しいのだなと思った。帰宅。インターネットでエチオピアの情報を探したりしながら就寝。